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日々思ったことをつらつらと

結果にこだわるって悪いこと?

[2019/4/20(土)更新]

今日は酒井宏樹選手の著作「リセットする力」(角川文庫 2018/5/25発売)の感想というか、そこから学んだことです。
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この本に出会ったのはロシアワールドカップの後、日本代表の快進撃の後です。
実は大のサッカーファン(プレーしたことはありません)である筆者はピッチで戦い続けるSBの酒井宏樹選手が気になっていました。
そんな酒井選手が本を最近出していることに気づき、速攻Amazonでポチり。
即買いでした。

いくつか心に残っている節を紹介したいと思います。

"あえて自分を過小評価してみる"(p.25)

スポーツ選手って自信を持っている人が多いイメージですよね。
実際、多いと思います。
同じくサッカーの本田圭佑選手、フィギュアスケート羽生結弦選手、体操の内村航平選手など金メダル級の選手って自分のやってることに自信を持ってます。

自信の裏には血の滲むような練習・研究があります。
彼らの言っていることは至極真っ当で参考にしている部分も多いのですが、そんな人間でなければスポーツで成功を収められないのか。

そんなことはありません。

酒井選手は自分を過小評価することもまた、パフォーマンスを発揮する方法であると述べています。
つまり、自分は大したことないから失敗しても仕方がないと堂々とチャレンジできるようになる、ということです。

それって開き直りに聞こえますよね。
それだけではないところが酒井選手のすごいところで、「自分はすごくない」と諦めるのではなく、「自分はすごくないから、相手のことを研究し試合に備える」ということを徹底し、その上で開き直ってプレーしています。


だから強いんだと確信しました。


6/24(日)のセネガル戦を覚えていますか?
惜しくも引き分けだったのですが、あの試合酒井選手はイングランドでプレーしているサディオ・マネ選手(我らがリバプールの選手です)とのマッチアップでした。
彼のスピードは尋常ではありませんし、ボールを扱う能力も比ではありません。
そんな中、酒井選手はマネ選手の癖・弱点を徹底的に研究したそうです。なんとアプリを作ったほど…。

自分はすごくない、それが彼なりの自信の付け方であり、リラックス方法だそうです。

僕はなんとなく勝負に挑み、その度に失敗して落ち込むということが多くありました。

おそらく自分を過大評価しており、「できて当たり前」と思っていただけではなく、準備も人並みという一番悪い状態にありました。

そんな自分を変えてくれた言葉です。
できないからこそ頑張る、落ち込まないということを徹底しています。
もちろんなんでできないんだろうと悩むこともありますが、トレーニング中です。

"勝負に絶対はない"(p167)

スポーツにおいて、勝ち負けはあらかじめ決まっているものではありません。
時の運もあれば、準備の質、その時の調子、様々な要因が勝敗に影響してきます。
つまり、勝負に絶対はありません。
勝つことが当たり前の試合も、負けることが当たり前の試合など存在しないということです。

では、酒井選手は何を考えているのかというと、「勝つ確率を最大まで上げること」です。
準備をし、研究をし、自分ができることは最大までやる。

結果が出たら、勝った理由・負けた理由を徹底的に考える。
その上で、次の勝負に活かす。これの繰り返しに勤めています。

これはスポーツの世界だけではなく、勉強・ビジネスのすべてに関わってくると思っています。



ここからは完全に僕が咀嚼した内容です。

僕はこの本と出会うまで、「過程が大事」と思っていました。
今でも間違いではないと思っています。

が、自分の解釈に問題があったと思っています。
それまでは「結果にこだわらずに、どのような過程を踏むかが大切」と解釈していました。
今の僕からするとそんなことはありえません。

そうではなく、

「結果にこだわった結果、過程が意味を持ち始める」

と思い、行動しています。

よく生徒に「結果が全てだ」と言います。
もちろん伝え方の工夫はしますよ。

その上で、模試・テストが返ってきたときに結果は全く加味せず、振り返りを行います。

受験に対しても同じです。
志望校に向けて必死にがむしゃらに頑張っているからこそ、後から振り返ったときに「頑張ってよかった」と思えます。


結果にこだわらず、なんとなく勉強していると、後からもっと頑張ればよかった、と思ってしまいます。


実際、僕もそうでした。

この自分なりの解釈をした後には、物事にこれまで以上に打ち込むことができています。

頑張っているときは結果と目的にしか目がいっていないため、しんどくなる時もあります。
でも、後から振り返った時の充実感が昇華し、成長スピードが変わったことを実感しています。

まとめ

印象に残っている部分を2箇所抜粋し、自分なりの咀嚼とともに紹介しました。
人によって、受け取るものは違うと思うので、ぜひ手にとってみてください!
今日も1日頑張りましょう!

商品URL:
https://www.amazon.co.jp/dp/4046022965/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_B7GNCbYJ1F2WW

選手紹介
酒井宏樹選手
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生年月日:1990年4月12日(28歳)
ポジション:サイドバック(ディフェンダー)
クラブ:柏レイソル(日本)→ハノーファー(ドイツ)→マルセイユ(フランス)
人間としても、選手としても本当に尊敬できる人です。
ぜひ下記のインタビュー動画を見てみてください。
チームメイトへの想いを語る酒井選手です。人柄がわかってもらえれば幸いです。